当院のお盆休みに関して

2019年08月05日

本年のしのはら歯科医院のお盆休みですが、

8月10日土曜日

8月11日日曜日

8月12日月曜日

の三日間をお休みとさせていただきます。

お盆期間中は通常通り診療しておりますので、症状のある方、ご遠慮なくご連絡下さい。

GunnerHeden 先生特別講演会 〜歯周組織再生療法アップデート〜に参加してきました。

2019年08月03日

少し前になりますが、4月7日に大阪市内にて

Dr.Gunner Heden特別講演会

歯周組織再生療法アップデート

と題された、歯周組織再生治療に関する講義を受講して参りました。

この講演会は

大阪市開業  大月基弘先生( イエテボリ大学大学院専門医課程卒業  ヨーロッパ歯周病専門医/インプラント専門医)

が主宰しておられる、『スカンジナビアンデンティストリー』というスタディーグループの活動の一環として開催されました。

 

 

午前中に基調講演として、

鹿児島大学歯周病科 白方良典 准教授による

『歯周組織再生療法を再考する』

ーCritical issues in periodontal regenerative therapyー

と題された講演が行われました。

講義内容としては

歯周基本治療(原因除去療法)や外科治療(主に切除療法)などの、従来の歯周治療および、その治癒形態、その後の合併症に関して

これまでに歯周組織再生に用いられてきた、生体材料(メンブレン、骨移植材)や生理活性物質(成長因子、エナメルマトリックスデリバティブ)に関して→再生療法において骨補填材に求められる生物学的な要件とは?(=足場;scaffoldであること、生理活性物質を除放すること)

骨内欠損における歯周組織再生療法のdecision tree(意思決定の流れ)と治療戦略

2016年から保険収載された、世界初のサイトカイン療法=リグロス(主成分;塩基性線維芽細胞増殖因子)に関して

リグロスとエムドゲインの再生治癒像の違いに関して

●リグロスは血管新生の能力が高く、既存の骨、欠損部の骨から再生が起こる。インプラント治療時の骨欠損、裂開に対して有効

●エムドゲインは歯根膜からシャーピー線維を伴った緩徐な組織再生が起こる。根面被覆に有効

等でした。また、

再生療法は外科処置であることから創傷治癒は、

⑴歯肉弁/歯槽骨の有血管性創面とセメント質側の無血管性創面とを結ぶ治癒

⑵口腔内細菌の汚染から隔離できない、つまり創傷の完全閉鎖が認められない

という特異性からその治療結果が必ずしも高いとは言えない

とも話しておられました。

 

午後からは、

スウェーデン イエテボリ大学の歯周病/根管治療専門医    Dr.Gunner Heden による

歯周組織再生治療の臨床、研究についての講義がありました。

歯周組織の解剖や、歯根膜(歯周靭帯)の発生に関しての話があり、ご自身が長年研究されてきた歯周組織再生治療薬(エムドゲイン)を用いた治療についてプレゼンしておられました。

 

具体的な内容としては、

①生体免疫反応と歯周病菌の間にある関係に注目した疾病病因論について

→インフェクションコントロールを行い、ディスバイオーシスDysbiosis (菌叢の不均衡)状態を生体の恒常性Homeostasis が保てる状態にすると歯周組織の治癒が起こる

②正しい治療のプランニングと適切なサポーティブペリオドンタルセラピー(SPT)の重要性について

→歯周病患者さんをリコールシステムにおいて十分管理することで歯周病の発症はコントロールできる

③エムドゲインに関する長い臨床経験と長期症例(最長28年)についてのpresentation

→エナメルマトリックスデリバティブが細胞と歯周組織に与える影響

→歯周組織再生療法においても適切なSPT programは良好な長期予後を支えている

 

などでした。

 

 

上記の講義を受講して考えたことは

歯周病治療においては基礎医学的な事柄が非常に大切であり、再生療法を行うには歯科医と患者さんの信頼関係が必要条件である

そして歯周病の治癒(治癒、というよりもコントロールする、進行をslow-downさせる、と言った方が適切かもしれません)という共通のゴールに向かって歯科医と患者さんがともに頑張っていく姿勢が大切

ということです。

講演中に大月先生が仰っておられましたが、

どのような治療方針を考えたとしても、最後は患者様の意思を尊重することが大切。

そのために我々は歯周病治療、歯内療法等あらゆる方法を駆使し、少しでも残せる可能性のある歯はなんとしても残す努力をするべきである

この言葉が何よりも心に残りました。

 

卓越した先生方の講義、最新の知見、臨床に学び、それを自身の治療にアップデートし、明日からの臨床を頑張っていきたい、そう感じました。

 

ダイレクトボンディング(保険適用外レジンを用いた前歯の審美修復)に関して

2019年06月29日

日々診療していますと、

『虫歯やケガ等で前歯が少し欠けてしまった』

『前歯がすきっ歯になっている』

『歯が変色している』

『以前詰めたものが欠けてきている』

といった審美的な悩みを相談されることがあります。

 

これらの症状を治療する方法として、従来から

前歯の前面だけを削るラミネートベニア

歯の周りを削って覆うオールセラミックス

といったいわゆる審美修復、補綴がよく用いられてきました。

 

最近の歯科材料の進歩により、これらに変わる治療法として、コンポジットレジンによる接着修復、

ダイレクトボンディング

が可能になりました。

この治療方法の特徴としては

●歯を削らなくて良い(欠けている場合は一部歯を削る場合があります)

●色の再現性が高く自然である

●繰り返し治療を行うことが出来る

●歯の形を整えることが出来る

●少ない来院回数で治療が終了する

といったメリットがあります。

欠損の範囲が小さい、などの諸条件がありますが、非常に応用範囲の広い方法と考えます。

前歯、見た目でお悩みの方はどうぞお気軽にご相談ください。

自家歯牙移植(transplantation of tooth)に関して (ブリッジ、インプラントを選択する前に考えること)

2019年05月02日

日本の保険診療の項目の中に、

自家歯牙移植  ;    transplantation  of  tooth

という治療の選択肢があることを、皆さまご存知でしょうか?

日々患者の皆様とお話をしていますと、おおよそ9割以上の方がご存知ないことに気づきます。

ご自身の歯が虫歯や歯周病で無くなってしまった時の治療の選択肢としては

 

⚫︎保険診療では

①ブリッジ(いわゆるさし歯、かぶせ物、前後の歯を大きく削る)

②部分入れ歯(取り外し式のもの、前後の歯に金具がかかる)

③そのまま経過観察(最後方の歯が失われた場合、食事に支障がなければそのまま経過を見ることもできます)

⚫︎自由診療では

インプラント(他の歯を削らない、負担をかけないという点では最良の治療法。ただしご自分の骨があり、全身疾患などがない場合に限る)

 

が一般的に考えられるかと思います。

自家歯牙移植は、数年前までは「下顎の親知らずを下顎の第一大臼歯に移植した場合に限る」などの規制があったのですが、

少し前の保険のルール改定から

上顎の親知らず(智歯)を下に植え替える

事も認められる事となりました。

 

これにより適応症は格段に広がりましたし、患者の皆様にとって非常に有益な治療法となる、と私は考えます。

 

ただし、自家歯牙移植を行うにあたって、

 

年齢が概ね39歳以下であること(それ以上の方でも可能ですが成功率は年々下がるという報告があります)

糖尿病、代謝性疾患、免疫機能疾患などの全身疾患がないこと

喫煙者でないこと

「外科的処置を伴うこと」「治療期間が3ヶ月程度はかかること」等、治療方法、治療期間に対してご理解頂けること

などの諸条件がありますが、

 

周りの歯に負担をかけない

歯根膜という感覚受容器が残る(自分の歯で噛む感覚が残る、機能的である)

自身の組織、細胞を用いる為拒絶反応がない(生物学的優位性)

他の治療法と比較して、廉価である(約10000円程度の自己負担、保険3割で計算した場合)

 

などのメリットがあります。

 

また、

早期の脱落(骨の状態が良くなかった場合には炎症を起こしてくっつかないことがあります)

歯根の吸収、アンキローシス(歯根膜がなくなり骨と歯根がくっついてしまう状態)

などの失敗例も報告されていますが、成功した場合のメリットは非常に大きいものと考えます。

 

当院では、自家歯牙移植を治療の選択肢として推奨しておりますので、ご興味のあられる方はお気軽にお問い合わせ下さい。

当院における自費診療の保証期間に関して。(ガイドデント保証システム)

2019年04月27日

当院では以前より自費診療に関して保証期間を設けておりましたが、

この度、保証会社であるガイドデントと提携しました。

セラミックス治療は5年

インプラント治療は10年

を保証期間とします。

口腔内の大きな変化により再治療が必要になった場合を保証するのはもちろんですが、

転居により転院することになった場合、全国のガイドデント認定歯科医院であれば

継続して保証が可能です。

 

https://www.guidedent.net/

 

 

ゴールデンウィーク期間中の診療日に関して

2019年04月24日

当院のゴールデンウィーク期間中の診療時間ですが、

 

4月27日土曜日 9時30分ー13時00分/14時00分ー17時30分

4月28日日曜日 9時30分〜14時00分

4月29日月曜日 休診

4月30日火曜日 9時30分ー13時00分/14時00分ー18時00分

5月1日水曜日  9時30分ー13時00分/14時00分ー18時00分

5月2日木曜日 9時30分ー13時00分/14時00分ー18時00分

5月3日 金曜日〜5月6日 月曜日  休診

 

以上のようになっております。

連休中にお痛みが出た方、お気軽に当院までご連絡ください。

 

新しい矯正治療の方法;マウスピース矯正(AsoAlinerシステムを用いた矯正)に関して

2019年04月11日

当院では矯正歯科専門医と協力し、成人および小児の歯列矯正を行なっております。

特に小児期(学童期)から歯列矯正を行うことは、見た目の改善はもちろん、むし歯や歯周病の予防につながり、噛み合わせを健全にすることができます。

それによって発音や咀嚼、消化を助け、心身の健康な発達につながることを、治療を通じ私は実感しております。

その患者様(その子)の人生に貢献できる』というと大げさですが、その後の生涯にわたり、むし歯や歯周病を予防できることは全身疾患を予防することにも繋がると思います。

具体的には、健全な噛み合わせにより、食物をしっかりと噛むことができ、食物の消化や栄養素の吸収を助け、ひいては糖尿病や高血圧、心筋梗塞等の発症を予防することができると考えられます。(生涯の医療費を節約できるとも言えます)

 

当院の治療方法としては、以下の従来からの方法:

●マルチブラケット装置(いわゆるワイヤーを歯に貼り付けるタイプ)

●可撤式(取り外し式)床拡大装置(シュワルツの装置)

●顎内 固定装置(急速拡大装置、 リンガルアーチ)

●顎外装置(上顎前方牽引装置、ヘッドギア)

●インプラント アンカー(temporary anchor device=anchor screw)

を用いてきましたが、この度

マウスピース矯正(アソアライナー矯正)という新しいシステムを導入いたしました。

 

もちろん適応症は限られます。

「反対の噛み合わせを治す」「歯を大幅に動かす」などの矯正治療は従来からのワイヤーを用いた

矯正治療の方が適していると言えますが、

抜歯を伴わない、軽度のガタガタの歯並びの場合

前歯の一本だけが斜めになっている場合

矯正治療の最終段階で、ワイヤーを外して調整する場合

などのケースに適していると考えます。

これらに該当される方で矯正の相談を希望される方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

 

 

 

 

◯アソアライナーによる矯正治療については、以下のホームページを参照にしてください。

https://www.aso-inter.co.jp/products/dol/aligner.html

 

 

5−DJapan10周年記念大会(世界の潮流と5-D Japan コンセンサス)に参加しました。

2019年03月26日

さる3月16日、17日は診療所を二日間、休診とさせて頂き、東京都港区の東京ミッドタウンで行われました学術講演会に参加して参りました。

5-D Japan は日本におけるトップランナーの先生方により10年前に発足したスタディーグループであり、

今回は海外から臨床/研究における第一人者の先生方をお招きし、講演およびdiscussionを行うという内容で、まさしく歯科医学の最新の知見を知ることのできる講演でした。

 

講演の内容は以下の5つのセッションで構成され、日本人の講師の先生、海外からの講師の先生の順に講演を行い最後に症例に関して検討する、という内容でした。

●3月16日土曜日

①Partial extraction therapy and Horizontal GBR for Immediate Implant placement into Extraction socket(船登彰芳先生)

単独歯インプラント治療:前歯領域での長期審美的結果を獲得するための、非侵襲的アプローチ(Dr.Francesco Amato)

②Vital Pulp therapy の意義と重要性 /  Importance of pulpal diagnosis for treating endo-perio lesions(福西一浩先生)

病理組織に学ぶ歯髄と根尖周囲組織の治癒(Dr.Domenico Riccuci)

③骨縁上欠損改善の臨床的アプローチ/Clinical approaches for suprabony defects(北島 一先生)

骨縁下欠損および根分岐部病変に対する歯周組織再生療法:歯周病罹患歯の予後を変えるための方策(Dr.Pierpaolo Cortellini)

 

●3月17日日曜日

④審美エリアにおける三次元的な硬軟組織マネージメント(石川知弘先生)

増大つまり審美ゾーンの組織欠損を伴う抜歯部位において、軟組織、硬組織を長期にわたり維持するための解決策(Dr.Ueli Grunder)

⑤補綴治療計画のキーポイント(南昌宏先生)

THE THIRD CHOICE in case of tooth wear(Dr.Francesca Vailati)

 

世界最先端の臨床の知見、技術が目白押しで非常に興味深く、高いレベルの内容でしたが、その中でも自身の臨床に応用できる内容もありました。

抜歯した歯牙の破片(歯根膜)を利用して歯槽骨の保存、再生(骨造成)を行う

MTAセメント、水酸化カルシウム製剤を用いての歯髄の保存(歯髄覆とう処置)を行う

生理活性物質であるエムドゲインにより歯周組織を再生する(エナメルマトリックスデリバティブ)

インプラントを固定源としての部分矯正(圧下)を行い、歯周病(歯周ポケット)を改善する

などです。

最新の技術/知識は、高度であるためトレーニングが必要ですし、その応用には慎重な考えを持って臨む姿勢が求められ、かつ確かな技術も必要です。

ただ、そういった最新の考え方に対し常にアンテナを張ることは非常に重要なことと私は考えます。

数年前であれば日常の臨床に応用できなかったことでも、日々、研鑽努力することにより徐々に実施することができる。そしてそれを患者の皆様のお口の健康につなげる、全身の健康に寄与する。

このことは歯科医療に携わる者の責務だと考えます。

「今後とも努力、研鑽しなければならない」と決意を新たにした、有意義な二日間でした。

 

臨床解剖実習セミナー「インプラントの外科手術」に参加しました。

2019年02月18日

さる1月19日午後と20日は休診させて頂き、岡山市内の岡山大学歯学部キャンパスにおいて、研修会に参加して参りました。

 

厚生労働省 実践的な手術手技向上研修事業

岡山大学人体構成学教室主催 臨床解剖実習セミナー

「第7回インプラントの外科手術」

と題された研修で、解剖実習を通じて実際のインプラント手術に即した外科手技を

大学の先生方にご教授、ご指導頂く、という内容のものでした。

 

 

1月19日午後は

岡山大学インプラント再生補綴学  窪木拓男教授による

口腔インプラント関連外科手術の基本的手技と留意事項」と題した講義が行われた後、

インプラント科講師による

適切なインプラント体埋入のためのデジタルシュミレーション」に関する講義

が行われました。

その後に、実際のCTデータを用いてコンピューターソフト上で手術のシュミレーションを行い、治療計画に関してディスカッションをおこないました。

 

 

1月20日は

解剖学講座教授による、頭頸部の解剖に関する講義の後、

実際のインプラント埋入手術を想定した解剖実習を行いました。

学生時代の解剖学実習は広く人体の構造を知るためのものでしたが、それとは違い、より実際の診療に即したものであり、具体的には

上顎洞に近い部位においてインプラントを埋入する際に必要とされる骨造成術(ソケットリフト、サイナスリフト)

下顎にインプラント埋入する際に知っておくべき解剖学的構造(下顎神経、動静脈の剖出)

指導教官の方々からも、ご自身の手術の経験からレクチャーして頂けるため、非常に勉強になりました。

 

 

そして、講義の冒頭で医学部の教授が述べておられましたが、

献体された方は「医学教育の発展に役立て欲しい」という想いから大学病院にご自身の体を献体をなさっておられます。

医療に携わる我々はこの想いに応える義務がありますし、そこから得られた知識、知見を日々の臨床に生かす義務があります。

『自身の得た知識、技術を日々の診療に生かし、社会貢献する』

これを第一としなければいけない、改めてそう感じた有意義な実習でした。

新年明けましておめでとうございます。

2019年01月03日

新年明けましておめでとうございます。

旧年中は多くの患者様にお越し頂き誠に有難うございます。

また、患者の皆様より当院へのお中元、お歳暮等、一方ならぬご高配を賜りましたこと、

この場をお借りし、厚く御礼申し上げます。

 

 

年が明けて平成最後の年、平成31年がスタートしました。

今年の春には元号が変わり、まさしく「新しい時代の幕開け」そんな年になることと思います。

 

歯科医療の分野においても、昨今は技術革新が進み、

CTシュミレーションによるインプラント治療

デジタル化、CADCAMによる補綴治療

歯周組織、歯槽骨の再生療法

などの分野が著しい進歩を遂げております。またこれらの技術が日常の診療においても施術可能な時代となってきております。

 

ただ、一方で歯科医療、治療の基本は不変だと私は考えます。

 

①腫れや痛みなどの不快症状を止め、かつ再発しない

②しっかりと噛める、食事ができる

③健康で綺麗なお口の状態を長く維持する

 

おおよそ、この3つに集約されるのではないかと私は考えます。

 

これら基本の考え方を、忠実に患者の皆様に提供できれば、お口の健康のみならず全身の健康、

ひいては健康寿命にも貢献できると確信しております。

 

今一度この三つの基本を日々振り返り、社会貢献の精神の下、努力して参る所存でございます。

 

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

 

写真は郷里:愛媛県新居浜市 一宮神社の境内(平成31年1月2日撮影)