前歯部CADCAM冠が保険適用となりました。

2020年10月29日 木曜日

今年の9月より、保険診療において前歯部にCADCAM冠が使用可能となりました。

具体的には、株式会社クラレノリタケから販売されている、

カタナ アベンシアNという材料が前歯部CADCAM冠用材料(Ⅳ)として保険収載されました。

https://www.kuraraynoritake.jp/product/cad_material/katana_avencia_n.html

この材料は工場から出荷された状態で既にグラデーションが付与されているため審美性に優れており、強度も保証されています。

また、金属を全く用いない材料であるため、金属アレルギーの患者様にとっても非常に有用な材料と考えられます。

 

以前より、白い被せ物としては、硬質レジンジャケット冠という、技工士さんが手作りで製作する技工物が保険診療としてありましたが、手作りであるが故に品質が均一ではなく、吸水性があり、耐摩耗性も劣っていたため、数年経てば変色し、割れやすくなる、というデメリットがありました。

 

CAD CAM冠は、この欠点を解消すべく、工場にてプラスチックとセラミック粉末(フィラー)をまぜて、均一な品質で作製されたブロックを基にして、コンピューターで設計、作成された被せ物です。一定の強度が保証された状態で工場から出荷されているため、摩耗に強く、吸水性も少なく、強度があると言えます。

 

 

 

 

治療費は、今まで前歯で用いられていた、硬質レジン前装冠と同様の価格(3割負担で8000円程度)です。

●金属アレルギーがある

●前歯の変色が気になる

●差し歯がかけた

などの症状がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

(ただし、噛み合わせの力が強い方、奥歯に欠損のある方は、他の方法をご提案することがありますのでご了承下さい。)