当院での治療例の紹介 ②マグネット義歯(磁性アタッチメント)

2022年3月6日 日曜日

2021年9月より、磁性アタッチメント(マグネット義歯)の保険請求が認可されましたが、

それ以降、電話やメールでの問い合わせを多数頂いております。(関西地区以外からの問い合わせもあり、皆様の入れ歯治療への関心の高さを表していると実感しております)

 

当院の治療に関する基本的な方針としましては、『保険診療で行い得ることは全て行う。』ということです。

マグネット義歯に限らず、以下のものに関しても積極的に治療を行なっています。

 

⚫︎軟性裏装義歯

これはシリコン性の義歯デンチャーですが、義歯を作製してから6ヶ月経過していること、下顎の義歯のみ適応される、などの制限があります。下顎の骨が吸収してしまった方には、食事時の痛みの緩和に寄与する素材と考えます。

⚫︎歯牙の移植

親知らずを上下左右の大臼歯部に移し替えることで、噛み合わせの回復を行います。

当院では歯のない部位に対する治療方法として、入れ歯やブリッジの次の選択肢として『歯牙の移植』を強く推奨しております。自分の歯のですので、噛む感覚が残る、というメリットがあります。

⚫︎歯周組織再生治療剤 (リグロス®︎科研製薬)

これは2016年から保険収載された新しいお薬で、血管を新しく使ったり、骨や軟骨を誘導するシグナルを歯周組織内に起こす作用を持った、FGFー2(線維芽細胞増殖因子)を応用した薬剤です。

当院では3〜4年前より使用しておりますが、その効果は著しいもので、歯槽骨の再生が起こり、歯の揺れが止まり、歯周組織が健全になる、という効果があります。

歯周病で悩んでおられる方にとっては大きな福音となる、と確信しております。(詳細は後日、症例のご紹介、ということでご提示したいと思います)

⚫︎高強度硬質レジンブリッジ

小臼歯(5番目の歯)欠損に限られますが、金属を用いずに、審美的なブリッジが作製可能です。ただし、後方の歯が残っていることが前提条件としてあります。

⚫︎CT撮影、マイクロスコープを用いた根管治療(根管充填、歯根端切除)

基本的に保険診療、自費診療に関わらず全てマイクロスコープを用いて根管治療を行なっています。

ラバーダム、マイクロスコープを用いた根管治療は、現代の歯科医療においてはスタンダートな治療と私は考えております。

 

さて、マグネット義歯ですが、当院では積極的に患者の皆様に治療を提供しております。
その最大の利点は、

従来の止め金を用いず、磁石の引き合う力を利用して、入れ歯を保持できる

入れ歯によってご自身の歯が揺らされない(痛めない)

金属が見えず、見た目が良い

ということです。

 

 

 

 

 

以下は当院で実際に治療を行った患者様のケースです。

 

⚫︎「下の部分入れ歯を作るのに、マグネット義歯で作製してほしい」とのことで来院されました。

○型をとって、模型上でキーパーと言われる金属製の土台を作ります。

○下の両方の奥歯にマグネット義歯のキーパーをセットした状態です。

 

○入れ歯側にマグネットをセットした状態です。止め金が見えないので、患者様は大変満足されたご様子でした。

 

自身の歯に装着したキーパーと入れ歯側の磁性アタッチメントが磁力で引き合うため、外れずに安定しております。(強く引っ張ると簡単に外れますが、食事をしていて外れることはありません。)

 

 

 

以上のように、当院では

磁性アタッチメントを積極的に(日常的に)保険治療の1オプションとしてご提供しておりますので、

治療をご希望の方、質問などある方はどうぞご気軽にお問い合わせください。