先日(3月21日水曜日)、
兵庫県保険医協会主催 平成30年度 診療報酬改定研究会に出席してきました。
協会の講師の先生より、入院、外来診療、訪問診療それぞれの改定項目の説明が行われました。
日本は「高齢社会」(65歳以上の人口割合が14%以上の社会。日本は1995年の時点で突破)からさらに高齢化が進み、
現在は「超高齢社会」(人口の21%以上。2007年に突破)という社会構造になっており、5人に一人が高齢者という状態です。
今回の改定は、それらの社会的背景を反映した改定内容だったように思いました。
具体的には、以下の点があげられます。
●高齢者(有病者)のお口の機能の低下に対する予防の推進
●全身疾患を有する方への全身管理、医科歯科連携の推進
●周術期(全身疾患に対する手術の前後)の口腔管理の推進
●地域医療連携、特に在宅診療分野の強化(訪問歯科診療の充実)
●院内感染防止対策の強化
これらの内容に加えて、今回の改定から新しく認められた材料や技術もあり、歯科医療に携わる身として、大変驚きました。
その中でも、いわゆる大学病院等で行われる「先進医療」であった、
高強度硬質レジンブリッジ(歯冠用グラスファイバーによるフレームに高強度レジンブリッジを用いて製作する、臼歯部1歯中間欠損部に対するポンティックを含む、臼歯3歯ブリッジ)
が保険適用(ただし、最後方の臼歯が残っている、などの諸条件あり)となった点は特筆すべきではないかと思います。
思い返せば私が大学を卒業した後、保険診療において様々な技術、診療の概念が適用されてきました。
●自家歯牙移植術の適応拡大
●レーザーによるむし歯治療、歯周病治療
●マイクロスコープを用いた根管治療
●歯周組織再生剤 リグロス
●サポーティブペリオドンタルセラピー(SPT)の考え方の導入
●歯周治療に対する骨補填剤の使用
●訪問診療
●先天的に歯の無い方、ガンなどで顎の骨や歯を失った方へのインプラント治療
●硬質レジンブロックを用いた大臼歯へのCADCAM冠
等、日本の保険診療は世界に類を見ないほどの守備範囲の広さを持っていると考えられます。
もちろん矯正やセラミックス、インプラントなどの保険適用ではない分野もありますが、当院ではこれらの保険診療を駆使した
「患者様の立場に立った、バランスのとれた地域医療」
「社会に貢献できる歯科医院」
を目指し、今後も努力していく所存です。
〜GC社 高強度硬質レジンブリッジ /エクスペリア〜